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堤修一さん(@shu223)とは

今回のインタビューでは堤修一さん(@shu223)にインタビューに行きました。shu223は数々の技術記事を公開したりOSSを公開してきたiOSアプリ開発者で、2014年からフリーランスとして活躍していましたが、今年2016年に米国サンフランシスコにあるFyusionというスタートアップで「会社員」として働いているそうです。11月に一時的に帰国したついでに渋谷Tech Lab PAAKにてインタビューを行いました。

Fyusion社とは

米国サンフランシスコにあるFyusion社は、iOS/AndroidアプリFyuseをリリースしている企業。

他のサイトから説明を引用すると

Fyusion社(米国サンフランシスコ)は、知能ロボット技術を軸に、世界に良い貢献をすることを理念としている。Fyusion社のコア・チームは、知能ロボット技術、3Dコンピューター・ビジョン技術、機械学習技術等の博士号を持つ専門家集団で構成されている。アカデミックな研究の最先端に携わりつつ、3Dコンピューター・ビジョンと知能ロボット分野のオープンソース・ソフトウェアの開発にも長年実績を上げてきている。それらのソフトウェアは世界中の研究機関や産業界で広く利用されており、特に対象物認識や3Dモデル生成を中心にコンピュータ・ビジョン技術のデファクト・スターンダード化も実現している。

とのこと

訊いてきたこと

インタビュアーは私@yimajoの他、フリーランスエンジニアの@morizotterさん、会社員としてiOSアプリ開発を行う@tasanobさんの二人にお願いしました。

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アメリカでどのように働いているのか、フリーランスから再び会社員となった心情などを訊いてみました。

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どういう仕事をしてるんでしょうか?

  • Fyuseの機能追加やissue対応、Whisky16といった新しいアプリをリリースしたり
  • Whisky16はカメラでリアルタイムに画像処理を行うアプリ
    • 1週間ぐらいでエンジニア同士で乗り上がって作った

開発メンバーの構成を教えてもらえますか?

  • 大きく分けてiOS、Android、バックエンド、リサーチ、デザイナーチームがある
  • リサーチチームもバックエンドチームもほとんどの人がiOSのコードも書けて、iOSアプリのリポジトリには多くの人がコミットしている
  • Objective-C/Swiftがメインだが、前述の通りリサーチチームもiOSリポジトリにコミットするので、C++、Objective-C++のコードも多い
  • デザイナとはZepelnやInVisionでやりとりしている

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社員として参加する前にフリーランスとして参加していたときと、今とで心境の変化はありますか?

  • 基本的な考えは社員になっても変わってない
  • スキルを提供し、対価を受け取っている、という意味ではフリーでも会社員でも同じ
  • ただ「最高にうまくいっている」と思っていたフリーランス業だが、こうして一旦離れて振り返ってみると、もしかして意外と袋小路に入ってたかもしれない

袋小路に入ってたかもしれないとは?

  • フリーランスを続けるうちにお客さんの評価が上がり、おもしろい仕事をたくさんいただけるようになり、単価も上がっていった
  • 一案件いくら、ではなく1日いくら、の稼働日ベースでやっていたので、1日の中でその単価に見合う成果を出さないといけない
    • なので、最近は確実に成果を出せる得意な分野の仕事ばかり受けていた気がする
    • 例えばBLE(Bluetooth Low Energy)を初めてやったときのような新しいことをしなくなった
  • 技術顧問を頼まれてもそういうのは向いてないと断っていたが今となってはそういう挑戦もしても良かったのではと思う
  • フリーランスとして新しいフェーズに挑戦してなかった
  • アメリカで会社員になったのは良い機会だったかも

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日本からリモートで開発に参加する際の辛みはありますか?

  • こちらからのやりとりに相手からの反応がないときに辛い(自分もすべてのコメントを読めてないので反応を返せないときはある)
  • リモートだと会社内の雰囲気が感じられない
    • 開発の優先度の変更とかダイナミックな変化は面白いことなのにそれが感じられないのがもったいない

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チームメンバーとのやり取りは?

  • アプリの機能やバグなどのissueについての要求はJIRAを使ってる
  • チャットはHipchat

アメリカの食生活はどうですか?

  • 朝晩は歩いていける距離にWhole Foods Marketがある
  • 昼は会社にケータリングが来るので会社のみんなで食べてる
    • みんなで食べる文化なのかは分からない。近くに飯屋がないのが理由かも
  • 住んでるのは知り合いがやってるシェアハウス
    • 長期契約しなくていいのと帰国している間は料金を払わなくていいのが助かる

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ブログに書かれてた、"不安もあります。通用しなくてすぐに逃げ帰ってくるかもしれません"という不安は今どんな感じ?

  • 今は英語のスピーキングとリスニングの両方でブレークスルーがあるような上達はしてない
    • 技術を優先してる
    • 英語で同僚と仕事の話はできるけど雑談の英語は自信がない


AfterShow

何をしてリラックスするんですか?

  • 漫画を読んでる
    • 何かひとつ好きなタイトルをポンと選ぶのとかが苦手

おすすめの英語勉強法は?

  • 海外で仕事をすることが英語の勉強になる

日本では家で作業してる?

  • 家で仕事をしたりdots.を利用したりする

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30歳からプログラミングし始めたように言ってますけどほんとに?大手の研究職のときにコード書かなかったんですか?ほんとはコード書いてたんじゃ?

  • 仕事で研究のためにC言語のコードを書くこともあったけど #include <stdio.h> が何なのかも気にしなかった
  • おまじないとして、スタジオ(studio)と書く、みたいな
  • プリンタの開発部門にいたとき"PDL"チームにいたが、それがPage Description Languageであり、まさに言語によって印刷内容を記述しているということがよくわかっていなかった
    • もちろん仕事だったので知識として知ってはいたが、自分で書いてみたこともないので腹落ちしていなかった
  • 概念として変数も配列もコンパイルも知っている、でも期間が空くのでfor文をググらないと書けない、IDEで補完を効かせるということも知らない、という感じ

俺はこう思ったっす(編集後記 @yimajo

少し前からなんですが、祝日の昼食は思い切って近所の入ったことがない個人経営の店を選ぶようにしています。個人経営の飲食店はチェーン店と比べ、外から中の様子を伺いにくい店が多く、狭かったら嫌だなとかローカルルールがあったら嫌だなとかそういったリスクに見合ったリターンを得られるのかと考えてしまうので、祝日はそういう習慣にするのだと割り切って開拓をすることを目的としています。そんなことを繰り返してパターンとして見えてくるのは、メニューの多い個人経営の店は自分が再訪したくなるような事は少なく、逆にメニューが少ない店はまた行きたくなって、そこへ食事に行くのが楽しみになる確率が高いんですよね。

堤さんはメニューの少ない飲食店なんじゃないかと思うんですよ。サーバサイドプログラミングは興味がないからお客さんに提供しない。iOSアプリ開発ならなんでも作りますというスタンスでもない。

今回のインタビューで、特定分野に強いプロフェッショナルだったフリーランスエンジニアの堤さんが、「フリーランスのままだと袋小路に入っていたかもしれない」と話してくれたのは私が想像していなかった内容でした。そこは本心ではないのかもしれないけれど、そのように物事を整理しながら新しい分野に挑戦して成長しているのは堤さんの良さだろうと感じます。

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サンフランシスコで働いてみたい日本のiOSアプリ開発者は、堤さんにさらに具体的な話を聞いてみるといいかもしれません

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